『エレメンタルギミックギア』感想

ELEMENTAL GIMMICK GEAR
エレメンタルギミックギア

ハドソン/アクションRPG/ドリームキャスト

いきなり結論から先に言いますと

惜しい。
なんか惜しい。

面白いゲームです。凝った謎解きとアクション重視のダンジョン、戦闘もやり応えがあり、全体的に渋い輝きがあります。
が。なんか微妙にターゲット層を間違えたゲームという気がします。

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一度文明が崩壊した世界、人々はジャングルの中に埋もれた遺跡に築かれた町でひっそりと暮らしていた。
トキオン歴1218年—未開のジャングル地帯で発見されたドーム型の古代遺跡、それから長い時間をかけて内部から発掘されたのは、謎の手足のある2足歩行型機体—その構造の複雑さ、不可解さから『精霊の宿った機体』、エレメントギミックギア—通称EGGと呼ばれた。
そしてその内部から発見された男『スリープマン』は歳を取る事無く眠り続けていた。

それから100年。オリジナルのEGGを模倣したレプリカ機が量産され、今では人々の生活の一部として組み込まていた。しかし突如古代遺跡が暴走を始める。遺跡はまるで生き物のように増殖を初め、近隣の村や町は壊滅、周囲には深い霧が立ち込めて人々の侵入を拒んだ。
その時、永い眠りを続けていた『スリープマン』が目を覚ます。記憶も名前も失った彼に、目覚めに立ち会った女性研究者セレンは『レオン』という名を与える。
レオンは記憶を取り戻す為、共に眠り続けていたEGGのオリジナル機体と共にかつて自分が発掘された遺跡へと向かっていく…

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キャラクターやストーリーの雰囲気はどこと無くハードボイルドで渋い感じ。
が、エレメントギミックギアの略称がEGGという所で察しがつくように、2足歩行の有人ロボのデザインが丸いカプセルにほそっこい手足をくっつけたっつーどう見ても鳥山明とかがデザインしたような物なのですわ。
そして一歩外に出るとそこはジャングル。極彩色の巨大な花や攻撃的なカタツムリとかがのこのこ歩いています。
1頭身のロボはチマチマと歩き回り、攻撃はリーチの短いパンチ。そして自分自身がぐるんぐるん回って高速ダッシュの体当たり。

…なんか違和感が。

主人公はあくまで寡黙で真面目。ひたすらに過去の記憶を求めて遺跡をさ迷います。
やがて過去の記憶を取り戻した主人公は、この世界を守る為にEGGと共に遺跡の再奥へと向かい、そして過酷な選択をする。

ななな、なんか違和感が。

ストーリー自体は実に真面目で、実直というか硬派というか、ふざけたところのない正方向一直線なんですが、そうあればあるほど『EGG』という一見コミカルな物体に違和感が出てくるという不思議世界。
妙に色使いの激しいフィールド画面も実際のゲーム的な地味さと遠心分離を起こしています。

どっちかに統一すれば問題なかった気はしますが、これが一つのゲームなんだから困ったな。

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…まあ、そう言うことはさて置いて、
実際のゲームとしては結構面白いです。遺跡は謎解きをしなければ先に進めないところが多く、EGGの多彩な技能を駆使しなければいけません。
アクション要素が強いのが苦手な自分としてはマイナスポイント。EGGの高速ダッシュ(スピンダッシュ)重要な要素を握っているのですが、これがフィールドの小さく表示されたEGGを制御するのが非常に難しいのです。オマケにこのスピンダッシュは使うと体力を消耗する。でも使わないとクリアできない。
扉のスイッチを押して制限時間内にスピンダッシュで通り抜けないといけない部分で何度やり直したか~

攻撃のリーチが以上に短いのと普通に歩くと足が遅いのもマイナス。だからってスピンダッシュ使うと体力が無くなる無くなる。

あと一応RPGなのですが、レベルアップの概念が無く、EGGの強化は特定のアイテムでしか行えない為どれだけ戦闘を繰り返しても楽にはなりません。自分の腕を上げるしかないのです…

…どうしてもクリアできない人はスラムの少年と100回戦うとスピンダッシュしても体力が減らないアイテムが貰えますよ…自分はそれでクリアしました…(ダメじゃん)

取扱説明書を見てると、EGGデザインコンテストのお知らせとかがあって、どうもターゲットはホビー好きな小中学生なのか?という気もします。が、ロボの基本デザイン的に大きいお友達にはウケなさそうな気がするし…人間キャラは『ボトムズ』とかのリアル系なんだがなー

町が遺跡のふもとにある一つしか無い、冒険の殆どが遺跡の中で行われる、意外と情報量の低いストーリー等、地味でこじんまりした印象はあるのですが、ストイックで堅実な作品です。チャレンジしてみたい方はどうぞ。