『ヴァンダルハーツ〜天井の門〜』あらすじ感想

ヴァンダルハーツ2~天上の門~

コナミ/S.RPG/プレイステーション

プレイ中に掲示板につけていた覚え書きをまとめています。
あまり整理していません。
だんだん適当になっています。
クリアしていないので途中で終わっています。

『ヴァンダルハーツII』です。
前作がそれなりに面白かったのと、いい加減に中古が安かったので購入しました。ある種前作の特徴を引き継いだ作品になっていますので、前作と比較したりしながら書いてます。

●ぱっと見の印象●

取り説を見た感じ、絵が地味。
前作も十分地味だったけど、アレは昔の子供向け名作アニメ的だったなぁ。むちむちしてるけど細部はかっちりとしていて、地味かつ濃いという一見二律背反を融合させた絵は渋い輝きがあった。
今度のは昔のハヤカワファンタジー文庫の挿絵みたいで線が細い。木炭画みたいな絵。
趣はある。

●ストーリー●

英雄の国作り神話を背景にした宗教国家。現在大陸をいくつかに分断し、列強が争っている。
前作と舞台背景は似ているが、全然違う大陸の全然違う宗教らしい。前作の建国英雄は「トロア」だったけど今度は「ニルヴァース」。1000年後もニルヴァース教が一般的な宗教らしい。
現在は
ゾーラ・アルケイオ二重帝国
教皇領ニルヴァディア
ナトラ王国
ヴェルナンツェ共和国
が主な国。ああめんどくさい名前ばっかり。
舞台となる国はナトラ王国。周囲を強国に囲まれて大変そうだ。

●キャラクター●

主人公はナトラ国辺境の農民の息子。デフォルト名はヨシュア。…せっかく独自の宗教的世界観を背景に持ってきてるのに、どうして旧約聖書をイメージさせる名前にするのだろう。ヒロインはアデル。貴族のお姫様で気が強い感じ。やはり小作の子供であるヨシュアをいじめたりするのか?とプレイ前に予想。
あとヨシュアの幼なじみとか義理の妹とか。

説明書で得た情報はこれぐらい。
戦闘システムはやりながら覚えるってことで、ではれっつご。

●オープニング●

タイトル画面でちょっとびっくり。
やけに濃いCGの生首絵がずらずらと並んでいる一枚絵が表示されました。
…これが主人公たちかと納得するのにしばし時間がかかりました。あり?取り説の華奢で儚げな絵の人物はどこ行ったの?なんか妙に生ナマしいごっつい人物達なんですけど。
ちなみにタイトル画面でほったらかすと普通オープニングムービーになったりするのですが、そんな物ありませんでした。その代わり
生首のメンツが変わります。
…だからお前ら誰だ。

気を取り直してニューゲームを選択。
いきなり塔が崩れ落ち、燃える町の中、兵士による虐殺が繰り広げられています。
…出たよ、血しぶき!いや、これがあるとヴァンダルハーツだなーという気がしますね…
しかし前回より出血量は控えめな感じ。噴出する時の効果音も押さえ気味になっています。前はドババババ~!!!!て感じだったけど、今回はぷしー!くらいかな。
ただし、虐殺の描写は前回以上。…前回は死体はすぐに消滅したけど、今回は…血だまりの上に転がる死体、積み重なってる死体、川に浮かぶ死体…こんな描写いいのかなー
あと…
若い女性が兵士に囲まれ、建物の影に連れ込まれるっつーシーンが。リアルすぎます。
兵士達は政治犯の男をかくまった罪でその男もろとも町を焼いたようです。そんな非効率なことをやってたら国力が落ちますよ…

国内の締め付けが厳しく、その割には兵士の統制が取れてなくて治安悪そうです。
しょっぱなから鬱になりそう。

しかやっぱり顔グラフィックは濃い。取り説の絵と全然違います。
絵を元にハリウッドで実写映画化したみたいな感じで皆ごつい。
背景は前回を引き継いだ感じですっきりして綺麗です。

●序章●

はじめは主人公の少年時代から。主人公らしき少年と、幼馴染の少年2人と女の子。この女子がヒロインだね。
女の子は思ったほどわがままでは無かった。割と庶民的。ただ良家とは思えないほど口が悪い。
主人公は「ヨシュア」だけど気に食わないので変更。しかし、いまどき(1999年発売)名前の入力が4文字制限なのはいかがなものか。とりあえず「ロイディ」と命名。しかし今後も主人公と表記します。
内乱後で乱れる国の中、権力を争う貴族と、そこで翻弄されながらも地道に生きていくしかない農民達。
両親を貴族間の争いで失ったらしい主人公は農民である義父に引き取られ、つつましく生きることを望まれています。
この土地の領主の娘アデルは前領主であった祖父に可愛がられて育ち、祖父が領主で会ったころは自由に村の子供達と遊んでいましたが、祖父が引退し彼女の父に実権が移ったことで、貴族の娘としての自覚を求められています。
徐々に引き裂かれていく2人…
盛り上がりそうですが、いまいち主人公の方がアデルをどう思ってるか解らんなあ。

領主のセリフが『農奴』とか『庶民は善意や理性を持たない獣ようなものだ』とかめたくた差別的。むー。

主人公と友達のクライブとユーリが怪我を負った旅人発見。
…これまた取り説では華奢ないい男だったけど、CGではごっついおっさんになっちゃってるよニコラさん21歳。
子供達は彼を病院に担ぎ込み、薬草を採ってきたりと世話を焼きますが、彼は政治的なお尋ね者っぽい。村長に追い出されて再び死にかけたので今度は子供達の隠れ家へ。
彼には何か目的があって前領主のアデルの祖父に会いに来たそうな。
ニコラさん、凄くいい人だけどなんとなく貴族っぽい浮世離れしたところがある。
この辺の描写は上手い。その前に貴族と農民の意識の違いをさんざん説明してるので、プレイヤーにもなんとなく伝わってくる。

その途中でアデルが森で行方不明になり、主人公が探しに行く。彼女はもうすぐ都に行き、いずれは政略結婚の手ごまになる。
それを知った主人公はアデルと駆け落ちをしようと告白する。
…いきなり途中をすっとばして駆け落ちか。
今までちょっと気になる関係、くらいでそんなに好きとかどうとかって風には見えなかったんだけどな~まあ子供ゆえの気安さか?
主人公はちょっと性格が一貫していないかなあ。熱血だけど養われっ子だということに引け目を感じていて義父には従順ぽいし、アデルには素直じゃなかったり今回みたいにいきなり告白したり、いまいち感情移入しにくい。

駆け落ち計画の後、首都から枢機卿の親衛騎士団が現れる。
どーみてもニコラを探してるっぽい。
主人公の父親が探し人をかくまっていると疑われて連行されたので、主人公たちはニコラと共に良識派と言われる前領主の元へと行く。

…状況をずらずら書くのは疲れますね。
この後国の政治的な事柄がいろいろ明らかになるんですがこれがもう量が多い。
一応セリフなどで解りやすく説明されますが、王権をめぐる争いと主従関係のしがらみと法王庁の思惑とかいろいろいろいろ。
めんどうなので省きます。しかし、
子供である主人公はこの波にだっぱりと飲み込まれ、裏切られ利用され、
アデルとの駆け落ちの約束も果たされないまま村から一人逃げだす羽目になるのでした。

…序章が終了するのに5時間かかるのは長すぎじゃないでしょうかね。

このゲーム、政治状況だけで話がずらずら進みます。主人公の感情や思いの描写よりも現在の勢力図や人物関係を追うので精一杯つう感じ。まあその分ストーリーの骨組みはしっかりしてるんですけど、
個人的にはもうすこし『引き裂かれた男女』(ジャケット裏より)に重点を置いてもいいんじゃないでょうか?

●第1章●

主人公は前領主(アデルの祖父)殺しという不本意な罪を着せられて村から逃亡。アデルは主人公を恨みつつ、これからは自分の事は自分で守るわー!と心に決めて都へと向かいます。
で。7年後。

国は益々荒れまくり、ついに前王の息子(ニコラ)と現王(前王の弟の子供)の王母で国は分断、西ナトラと東ナトラに分かれてしまいます。
それぞれの背景には帝国と共和国の影があるし、法王庁もなにやら画策しているし、まあ大変。
そんな中主人公は国の軍隊を専門に襲う盗賊として生き延びていました。ある軍用列車を襲った主人公は、車両の中で護送されるかつての老伯爵を発見。
西ナトラ(前王弟の息子側)の王母アガターに仕えていた彼はなぜか疎まれ、東軍に捕われていた。
行きがかり上彼を救出した主人公は、そのまま金で雇われて護衛をすることになる。
…んー。
なんだろう。こうやって文章にすると凄く盛り上がるところなんですが、やっぱりゲームやってる時に感じたのは『地味』なんですよね。
政治的な状況はドラマティックなのに、主人公の性格とスタンスがモラトリアムで非常に地味。自分を裏切った貴族達を恨んでいるわけでもなく、アデルを求めているわけでもなくただ生きるために盗賊をやっている、という感じで主義主張が見えないなあ。
…今後どう変わるのやら。

主人公の盗賊仲間が
スキンヘッド+グラサンの女好き
外国出身でカタコトの巨漢

つーメンツで濃い。中世ヨーロッパ風の世界観なのにスキンヘッドグラサンはだめだあ~
こいつらがやたらと騒がしいので主人公口を挟む暇がなし。もっと主張しないと影が薄いぞ。

モホーサと言う名前のホモでサドな人が出てきました。監獄の所長で、悪魔教崇拝者で地下のいけにえに若くて美しい囚人を切りきざんでささげるとか何とか…
しかも一回倒したけど死なず、今後も出てきそうで非常に鬱。
どーしてこういうアレな表現に力入ってますか?

唯でさえ味方キャラにも顔は小学生みたいな小娘騎士だけど口を開くと『あんだおめぇあたしの美しい顔を見て欲情しやがったな!』とか言い出す人が居て精神的に低下気味。

もっと硬派でお願いします。

●第2章●

7年ぶりに生まれ故郷に帰って来た主人公が見たものは、戦火で焼け落ち、無人の廃墟となった村だった。立ちすくむ彼に声をかけた女性。それは美しく成長したアデルだった。
再会もつかの間、アデルは彼女を『姫』と呼ぶ従者と共に消える。
一旦は分かたれたと思われた2人の運命が再び動き始める。

…あー
脳内変換で盛り上がるのも限界です。

文章にするとこんなに美しいシーンなのに、どうしてどうしてゲームのイベントシーンではあんなに地味だったの!!!!
どこに問題があったのか。
成長したアデルがそのへんの村娘にしか見えなかったことか。
アデルと再会した主人公の態度がどうにも中途半端だったからか。
『まさか…アデルなのか?』というセリフだけでは彼が現在アデルに対してどういう感情を持ってるのか解りようがないし。その後の対応もいまいちだ。
アデルの方もこれまた煮え切らない。
しかしアデル嬢は『これからは貴族らしく誇り高く生きる!』と言ってたくせに、
現在はどこぞの土地で隠遁生活を送りつつ、『私達はだれかの善意にすがらないと生きていけない…』とかなよなよしいセリフを吐き、近所の孤児院の世話をしたりする『優しい庶民派お姉さん』に変貌しています。

私の希望つーか願望としては
貴族社会の権謀術策の中でしたたかに振る舞う誇り高き婦人、しかし少女時代の純粋さと一途さも持ち合わせた激情の乙女
てな感じに成長して欲しかったのですけど。

そんで再会した主人公と愛憎と立場の違いに苦しみつつも激しく燃える情念の炎!

…ええ。私はドロドロのメロドラマが好きなんですよ。下世話になりすぎなければなおベター。
主人公以外の周囲は愛と策謀のドラマを繰り広げてるのに、どーして彼らは明後日の方向なのか。なんか全体の流れから主人公だけ浮いてる。悪い意味で。
だめだ。ずっと愚痴ばっかりね~

海沿いの漁村に立ち寄った主人公一行。
しかし、村人の様子がおかしい

『シネシネシネシネシネ』
『コロスコロスコロスコロスコロス』

…うひぃ。
顔色も悪いし、操られた半ゾンビさんになっています。

ここで普通SRPG的な展開だと

村人を操っている術者を倒せ!とか
術をかけている怪しい石造を壊せ!とか(ちなみにこれはヴァンダル1のネタ)
村人にはなるべく手を出さないように集合地点まで行け!
とかいうミッションになるのですが、

当然のように
敵を殲滅せよ

と言われるとは思いもよりませんでした。
しかもいきなりゾンビさん達の背後から現れて
「いいから戦え!」と言いながら村人を斬り殺した人物が味方だとは思いもよらずにこいつが術者なのかと思って全力で倒しにかかったのですが、
そいつが倒れても当然マップはクリア出来ず。
考え直してリセット後元罪無き村人を全滅させて見ましたところ、あっさりとクリア。
例の人物はロクに状況を説明もせずに立ち去り、
主人公たちも良心の呵責もなく先に進むのでした。

あーどーしょーもない。
つーか村人を斬り殺したのは一応主人公たちを助けてくれる為だったのか…?

*追記

さらにこの先までプレイしたのですが、ついに力尽きました。
鬱な展開には拍車が掛かって
ある町で行方不明になっていた妹に再会するのですが、

酒場の娼婦(明言はしていないがそう言うことらしい)になっていたり。

主人公の幼馴染みの一人(クライブ)がその妹のポン引きになっていたり。
もう無茶苦茶ですよ。

しかし更に鬱なのがそこまで身を持ち崩した妹を見て
「何でそんな事を…」
ぐらいしか言えず、結局何もせずにその場を立ち去る主人公のヘタれっぷりでしょう。ああこんちくしょう。

東ナトラの王ニコラは昔はお坊っちゃんだったとはいえそれなりに良い人間だったのが、どんどん荒んで酒に溺れるダメ王に。その後臣下に暗殺されました。合掌。