『魔法のエンジェル スイートミント』あらすじと必見エピソード紹介

ここからは「ミント」のあらすじ紹介と 兼用で第1話を取り上げつつ、必見エピソードを紹介していこうと思います。

第1話 「本日開店 魔法ショップ」

~あらすじ~

魔法の国には七色の花が美しく咲き乱れる、虹色の谷と呼ばれる場所が ありました。そこは本来は七色の花が咲き乱れる美しい場所のはずでしたが、人々が本当の幸せを知らなくなった現在、 花の色は青一色に変わり果ててしまっていたのです。

そこで、12歳の誕生日を迎えた魔法の国のミント王女は魔法の国の慣習に従って人間界へ旅立つことになります。

さて、無事に人間界のトアルタウンへやって来たミントでしたが、そこは見るもの聞くもの全てが魔法の国とは異なった 世界で、そのあまりの違いに度惑いを隠せません。しかも、訪問先であるハーブ伯母が経営する「しあわせショップ」の 住所を忘れてしまい、彼女は途方にくれてしまうのでした。

そんなミントに優しく手を差し伸べてくれたのがプラムとナッツです。二人の協力によってなんとか「しあわせショップ」に 辿り着いたミントでしたが、そこはオンボロの雑貨屋で人々に「ひやあせショップ」などと揶揄されている場所でした。 そこでミントは魔法の力で、何でも揃って幸せになれる「しあわせショップ」へと生まれ変わらせました。

こうして、ミントの人間界での生活が始まったのです。そう、人々に幸せの種を振りまく、幸運のエンジェルとして。

~ちょっと一言二言~

魔法の国の王女が、人々に幸せを運ぶために人間界へやってくる…。最初の項でも書いたことですが、この設定は 明らかに「空モモ」を踏襲したものとなっており、やはり制作陣には「ミント」は「空モモ」の後継作品という考えが 強くあったのだと思われます。

さて、この第1話を改めて見てみると、「ミント」はオーソドックスな設定ながらも1990年代の作品らしく色々な面で 新機軸を打ち出そう努力していることが分かります。ミントの空中移動アイテムが”魔法のほうき”ではなく”魔法の電気 掃除機”になっているのは愉快ですし、ミントの正体が完全に極秘ではなく少数の仲間内の人間だけは知っている…という 設定も上手く活用すれば面白くなった可能性はあります。残念ながら、それが全然活かされなかったわけですが…。

第3話 「すてきな街は何の色?」

~あらすじ~

突き抜けるような青空の下、トアルタウンの公園でプラム、ナッツと遊んでいたミントは、ちょっとした不注意から ベンチに座っていたサフランという名の女性とぶつかってしまい、彼女の眼鏡を壊してしまいました。ミントは弁償する ためにサフランを「しあわせショップ」へ連れて行き、魔法で作った眼鏡をプレゼントします。

ミントの心遣いに笑顔でお礼を言うサフランでしたが、しかし、どこかその表情は曇っているように見えました。 ハーブおばさんの話によると、サフランは数年前に夫を亡くしており、それからめっきり老け込んだというのです。

サフランの夫は風景画を描くのが得意で、一幅のスケッチが描きかけのまま残っていました。それをサフランの手で完成 させてあげれば彼女も吹っ切れるかもしれない、そう考えたミントは魔法で特製絵の具をこしらえ、サフランとともに絵を 完成させるのでした。

~ちょっと一言二言~

「ミント」を悪い意味で有名にしてしまった伝説の回。「ミント」に触れる際には絶対に避けて 通れない話であり、これを見ずして「ミント」を語るなかれ!と断言してもいいでしょう。

テレビアニメの極限に達したということで有名な、かの「ロストユニバース」の修正前”ヤシガニ”と見比べてみたところ、 さすがに動画枚数の少なさでは負けてしまいますが、作画レベルにおいては充分に比肩しうるレベル。いや、”ヤシガニ”が 影付きだったのに対し、こちらは1色ベタ塗りなので、むしろ圧勝と言っていいかもしれません(それでは困るのですけど…)。 どれほどのものなのか、以下に何点か載せてみましょう。

いやはや、これは本当に凄い。何気にパンチラシーンもありますが、 この絵なので全然嬉しくありません。

こんな代物が、わずか3話目で登場したわけですから…早々に「ミント」の視聴を打ち切った人がいても仕方ないとは思います (第2話の次回予告に登場した驚異的な作画が差し替えられているので、一応、これでも修正入ったが後のようではありますが…)。 この回の作画監督である縫田オサム氏、「ミント」第3話以外で名前を見たことがありませんが一体どんな方なのでしょうか?

第14話 「木馬がくれたおもいで」

~あらすじ~

トアルタウンには、子供たちが遊び場としてずっと長い間親しまれてきた公園がありました。ところが、土地の所有者である アダムス財閥のラルフ社長は町の開発を進めるため、公園を取り壊して高層ビルを建てようと計画します。 これを知ったタクトを中心とした子供たちのグループは計画に反対し、公園の取り壊しの中止を求めます。しかし、そんな のは子供の戯言としてラルフは取り合おうともしませんでした。

こうなったら実力行使しかない、そう考えたタクトたちは工事にやって来た作業員たちに邪魔を働き、ついには彼らを 追い返してしまいます。子供ごときに計画を乱されたこと腹を立てたラルフは、タクトたちに最終期日を付きつけ、強引に でも工事を完遂することを宣言するのでした。

ところで、この公園は元々、ラルフの祖父であるジョーンズがラルフのために作った施設でした。それを知った ミントが公園の木馬に魔法かけると、命を与えられた木馬はラルフの元へと飛んでいき、かつて彼が公園で遊んでいた ことを語り始めるのでした。

大人になったことによって、忘れてしまっていた過去の思い出。全てを思い出し、本当に大切なことが何なのかを 悟ったラルフは、再開発計画を中止して子供たちのために公園を改修してあげようと決断するのでした。

~ちょっと一言二言~

色々と問題点を抱えていた「ミント」ですが、第10話あたりからスタッフもコツをつかみ始めたのか、少しずつ味のある 作品が登場するようになります。

(「ミント」としては)驚異的な神作画が炸裂する第11話「こんにちは小さな天使」、桜井弘明の小気味良い演出が 光る第21話「ママはとんでる17歳」、ハーブおばさんの熟年恋愛(!)をしっとりと描いた第25話「月曜日のステキな伯爵」、 大橋志吉氏の脚本が光る第42話「魔法の翼で夢に飛べ!」…。

印象に残る作品は色々とありますが、ここで筆者は第14話「木馬がくれたおもいで」を「ミント」の最高傑作として推して みたいと思います。

正直、アリガチな脚本で簡単にオチが読めてしまうという欠点はあるものの、それでも丁寧な人物描写が安定したカタルシスを もたらしてくれることでしょう。また、都留稔彦氏の絵コンテと作画陣の踏ん張り(ジェームズ老が手を伸ばしてくるシーンは圧巻!) により、映像的にも見所の多い作品に仕上がっています。

ということで、必見エピソードの紹介は以上で終わりです。

本当は最終話「いつかきっと、どこかで」も紹介しようと思っていたのですが、ベストセレクション的な(全話収録していない のです)LDシリーズで無視されていたので、ここで取り上げるのも止めました。この回について少しだけ触れておくと、なんでもない 日常を淡々と綴った「ミント」としては非常に異色の内容で、「マジカルエミ」的…というよりは「空モモ」第47話の冒頭部分と 言った方がいいでしょうか、ともかくそのような、雰囲気だけで描ききった作品となっています。

演出面がなかなか見事なもので、このノリで47話を通していたら「マジカルエミ」と並ぶ傑作と呼ばれていたかもしれない、 などと夢想しそうになるほどです。そのかわり、最終話でありながら作画レベルが破綻しているのがナニですけど。

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