【ポケモン詳細考察】ゴーストタイプをみやぶると何が起きるのか

以前、「コラム」において「ヤミラミに効果抜群となる時とは?」というものを書いた。

ヤミラミは386種族いるポケモンの中で、唯一弱点を持たない。あくタイプとゴーストタイプが互いの弱点を相殺しているからだ。しかしながら、「みやぶる」あるいは「かぎわける」のわざを使うことでゴーストタイプをなくし、残ったあくタイプの弱点であるかくとう攻撃を用いることによって「こうかはばつぐんだ」の表示を得られることができる。ただし、厳密には「みやぶる」「かぎわける」でゴーストタイプをなくす、ということにはならない。それは、「みやぶる」をしたあとにあくタイプの弱点をつくむし攻撃を使ったところ、「こうかはばつぐんだ」という表示は出なかったからだ。そこで「ヤミラミに効果抜群」においては以下のように書いた。

 「みやぶる」はゴーストタイプに対してノーマルタイプわざとかくとうタイプわざが当たるようになり、その時はゴーストタイプが無効化されてしまうようだ。だからヤミラミに対しては、「みやぶる」でゴーストタイプを無効化してあくタイプになり、かくとうタイプわざが効果抜群になるようだ。しかしこれはノーマルタイプわざとかくとうタイプわざに限ったことであり、あくタイプに効果抜群のむしタイプわざではあく・ゴーストタイプのままで処理されるのであろう。だから、「みやぶる」をしてからどくタイプわざで攻撃しても、ゴーストタイプはそのままで効果がいまひとつになると思われる。

しかしながら実際に試してはいなかった。これを書いてから3年間は調べることもなかったが、最近これに関してある疑問がわいてきた。それは、もしかしたら「みやぶる」によってゴーストタイプだけでなく、もう一方のタイプもあわせてノーマルタイプに代わってしまったのではないか、ということである。ヤミラミに対して「みやぶる」をすることによってゴーストタイプのみならずあくタイプをもノーマルタイプに変えてしまったのではないか。かくとう攻撃はノーマルタイプの唯一の弱点であり、むし攻撃はノーマルタイプには普通に効く。これだけを取れば辻褄が合う。

さらにはこのことも思った。「みやぶる」によってゴーストタイプが消えるのであれば、とくせい【ふしぎなまもり】をもつヌケニンはどうなるのだろうか。ヌケニンに「みやぶる」をすることによって、ゴーストタイプの弱点であるゴースト攻撃とあく攻撃はヌケニンには効かなくなるのではないか。もしそうだとすれば特にダブルバトルにおいて大いに役立つのではないか。ただ、ヤミラミに「みやぶる」をしたあとにあくタイプの弱点であるむし攻撃が普通に効いたという事実から考えれば、これは無理かもしれない。しかしながらやってみる価値はあるのではないか。

そこで、ゴーストタイプに「みやぶる」をかけたあとに、全17タイプの攻撃わざをゴーストタイプにかけて、どのような表示が出るのか調べてみた。実験に用いたのは117ばんどうろにいるせんぱいとこうはいで、ダブルバトルである。用意したゴーストタイプは、純ゴーストタイプのサマヨール、あく・ゴーストタイプのヤミラミ、ゴースト・どくタイプのゴース、むし・ゴーストタイプのヌケニンの4体である。

まずは4体の通常時のタイプ相性をみてみよう。

◎…こうかはばつぐんだ(弱点) ○…表示なし(通常) △▲…こうかはいまひとつのようだ(抵抗)
×…こうかはないみたいだ(無効) +…【ふゆう】により無効 *…【ふしぎなまもり】により無効
ポケモンに攻撃するわざのタイプ
ポケモン タイプ
サマヨール ゴースト × ×
ヤミラミ あく・ゴースト × × ×
ゴース ゴースト・どく × ×
ヌケニン むし・ゴースト

 ゴーストタイプは、ゴースト攻撃とあく攻撃に弱く、どく攻撃とむし攻撃に強く、ノーマル攻撃とかくとう攻撃を無効にする。

複合タイプの場合は、相性は基本的に両タイプの掛算になるので、もう一方のタイプに関係してくる。例えばヤミラミの場合、もう一方のタイプがあくタイプなので、ゴースト攻撃とあく攻撃に強いため、ゴーストタイプの弱点を相殺する。むし攻撃には弱いが、ゴーストタイプによってこれまた相殺する。かくとう攻撃にも弱いが、これまたゴースタイプによって今度は無効化する。

その他の複合タイプも基本的には同じだが、わざを受ける時にはとくせいが関係してくる。ゴースのもう一方のタイプはどくタイプで、本来ならばじめん攻撃に弱いのだが、とくせい【ふゆう】によって無効化される。ヌケニンの場合は、【ふしぎなまもり】によって威力のある攻撃は弱点のタイプは受けない。

これらの相性が「みやぶる」をした後にどうなるか。

◎…こうかはばつぐんだ(弱点) ○…表示なし(通常) △▲…こうかはいまひとつのようだ(抵抗)
×…こうかはないみたいだ(無効) +…【ふゆう】により無効 *…【ふしぎなまもり】により無効
ポケモンに「みやぶる」をしたあとに攻撃するわざのタイプ
ポケモン タイプ
サマヨール ゴースト
ヤミラミ あく・ゴースト ×
ゴース ゴースト・どく
ヌケニン むし・ゴースト

上の表と変わったところは赤色の6ヶ所しかない。

まず純ゴーストタイプのサマヨールには、ノーマル攻撃とかくとう攻撃が普通に効くようになったが、その他は「みやぶる」前と変わらなかった。この時点で、「みやぶる」によってノーマルタイプに変わったという仮説は間違いということになる。

あく・ゴーストタイプのヤミラミには、先のコラムでも述べたとおり、かくとう攻撃が抜群に効くようになった。

逆に、かくとうタイプに抵抗のあるどくタイプを有するゴースには、かくとう攻撃がいまひとつでしか効かなかった。ただ、もともとかくとう攻撃が効かなかったわけなので、「みやぶる」をすることは損にはならない。半歩前進といったところか。なお、じめん攻撃は【ふゆう】によって無効であった。

ヌケニンの場合はもう一方のタイプであるむしタイプが、ノーマル攻撃およびかくとう攻撃それぞれの弱点ではないため、【ふしぎなまもり】によって無効であった。これは「みやぶる」をする前と変わらない。他の弱点にはならないタイプも同様であった。ゴーストタイプの弱点を突くゴースト攻撃とあく攻撃は「みやぶる」をした後でも効果抜群であったため、「みやぶる」によってゴーストタイプが消滅してしまったわけではない。

今回は「みやぶる」だけを用いたが、「かぎわける」でも同様と考えられる。事実、せんぱいとこうはいが出してくるジグザグマは「かぎわける」を覚えており、それによってノーマル攻撃が通常になっていたからだ。

以上のことから以下のような結論が導き出されよう。

「みやぶる」「かぎわける」はゴーストタイプに対してノーマルタイプわざとかくとうタイプわざが当たるようになり、その時はゴーストタイプが無効化される。それ以外の15タイプのわざは、「みやぶる」「かぎわける」の前後とも相性関係は変わらない。また、とくせいも変化がない。